欧州通貨の強弱に注目か

2021.05.20
本日のポイント
- 欧・ラガルドECB総裁の発言
- 英・カンリフBOE副総裁の発言
昨日は、欧州市場・米国市場ともに株価が下落し、株安・原油安・米ドル横ばいのリスクオフムードとなった。株価の下落に加え、自動車メーカーのテスラでBTC決済が停止されたことを受け、暗号資産市場が一時30%近い下落となり、全体的に悲観ムードが漂った。昨日公表された米FOMC議事要旨では、主要メンバーが債券購入規模の縮小について言及していたことが判明し、株価へマイナス影響となった。
為替市場は、昨日の欧州時間で今年高値を更新したユーロ円が急落し、133.43から132.63まで値を下げた。昨日急落したクロス円の中で全戻しをしているのは米ドル円だけであり、ユーロ円などの他通貨は戻しきれずに円高傾向となっている。中でもポンド円はさらに弱含んでおり、本日のアジア時間で153.9まで下落している。対照的に、ユーロポンドは0.863付近で上昇を試している最中だ。
本日は、欧州時間の15:00に独・生産者物価指数、18:05に英・カンリフBOE副総裁の発言、19:00に英・CBI企業動向調査、20:50に欧・ラガルドECB総裁の発言と、米国時間の21:30に米・新規失業保険申請件数と米・フィラデルフィア連銀景況指数、23:00に米・景気先行指数、23:30に米・週間天然ガス貯蔵量、同じく23:30に米カプラン:ダラス連銀総裁の発言、24:00に加・マックレムBOC総裁の発言が予定されている。本日の指標発表により弱含んでいる欧州通貨がどう動くのか、注視したい。